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“陸の孤島”鳩ヶ谷市をはじめ、埼玉県南期待の新線

路線図

 埼玉高速鉄道線は、東京都北区赤羽を起点に、川口市南部、鳩ヶ谷市を通過し、再び川口市東部を経由、そしてさいたま市緑区大門に至る全長14.6kmの路線。同社は第三セクター方式による株式会社で、埼玉県や沿線の市、東京地下鉄、国際興業や西武、東武などの企業が出資している。初代会長は当時の埼玉県知事・土屋義彦氏。前社長には、しなの鉄道元社長の杉野正氏、現在の社長は近藤彰氏である。

 埼玉高速鉄道線のルートは、まず東京メトロ南北線の赤羽岩淵駅を出発すると、都内の民地下を大きく右カーブし、荒川をくぐる。このため、急勾配・急曲線となっている。荒川を過ぎると埼玉県川口市に入り、国道122号線の本町交差点の先、芝川を越えた場所に川口元郷駅がある。この付くには国内随一の超高層マンション「エルザタワー55」などがある。
 川口元郷からは、国道122号の地下をなぞって北上する。鳩ヶ谷市に入って中居交差点付近に南鳩ヶ谷駅があり、鳩ヶ谷大橋の基礎を西側に迂回しながら新芝川をくぐる。旧岩槻街道はここで鳩ヶ谷市街に向かうが、線路はそのまま国道122号の地下を進み、武南警察署の先、県道さいたま草加線と交差する里交差点手前に鳩ヶ谷駅がある。ここにはY字型の折り返し設備があり、一部の電車はここで折り返しとなる。
 この先国道122号線は再び川口市に入る。そこで線路は右に大きくカーブして国道から外れ、鳩ヶ谷市街を回り込むような形で新井宿(あらいじゅく)駅に到達する。ここからは片側一車線の狭い道路の下を進むことになり、首都高速S1(川口線)、続いて東京外環自動車道を越えたところに戸塚安行(とづかあんぎょう)駅がある。
 そのまま道路に沿って北上し、JR武蔵野線との交点が東川口駅で、ここで武蔵野線と乗り換えができる。東川口を過ぎるとさらに狭い道路に沿って進み、さいたま市に入って国道463号(旧道)を過ぎたところで地上に顔を出す。地上に出ると、すぐ終点の浦和美園駅に着く。浦和美園の先には車両基地があり、線路はここで途切れる。その先1kmほどの所に、2002年ワールドカップ準決勝の会場で、浦和レッズのホームスタジアムでもある「埼玉スタジアム2002」があり、浦和美園駅はそこへのアクセス拠点駅として、重要な役割を担っている。

 また、埼玉高速鉄道では、赤羽岩淵−川口元郷間でくぐる荒川の水を汲み上げ、トンネル内の道床下部(インバート)に通された導水管を介して、水質汚濁の激しい芝川、伝右川と綾瀬川に放水するという、新しい試みが行なわれている。この取水施設は、国道122号線荒川大橋の川口市側たもと付近に建設された。

 なお、この路線は、運輸政策審議会の第18号答申で、岩槻・蓮田への延伸について、「2015年までに開業させるべき路線」とされており、今後の動きも注目される。川口市の神根(川口I.C.付近)から蓮田までは、1924年から1938年にかけて、「武州鉄道」という鉄道が通っていた歴史もあり、近い将来、埼玉高速鉄道が武州鉄道の生まれ変わりとなるのだろうか。

(2008年2月一部改訂)



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